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ここでは 『専門的なネタ』 を中心に扱っています。 モノも割と限定的なので、「分かる人にしか分からない」 可能性があります(汗) ※なお、内容に関してはあくまで 『私見』 であることをご了承願います。※
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さて、タイトルの通り、今回は『クロスボウ』と『弩』の話題です。
この二つは、(語られる) 時代が違うと言えばそれはまあそうなんですが、とは言え
やっていること自体に大きな違いはありませんし、何よりも大まかな構造もそうそう違うわけでは
ありません。
でもこの二つは細かい構造となるとやはり違いがあるわけです。
ここでは、あくまで個人的に、知る限りの範囲で両者を比較してみました。

……上下ともに前置き文が長めですが、そこはどうぞご勘弁を。f(--;;;;;)



さて、今回は「『クロスボウ』と『弩』」の話題です。
カテゴリー分けをどうしようかと思ったのですが、前半部分でクロスボウに
絡んだ話題があるので、結局こうしました。
…でも、本題に行く、その前にちょっとだけ。

知人が、とある本(いわゆるライトノベルってやつです) を持って
来まして。
タイトルはうろ覚えなのですが、確か私立なんとか堂学院(学園?) ……
だったと思います。
その中にヴィルヘルム(ウイリアム)・テルであろうネタがあったのですが、
彼はアーチェリー(コンパウンドボウ) を使っていました。
…とりあえず小説ですのでそれ自体についてはどうこう言うつもりはありま
せんが、テルはロングボウやアーチェリーではなく、クロスボウを使って
いたはず……σ(・・;)
確かスイス本国に建っているテル(とその息子) の銅像もクロスボウを持って
いたと思います。
(そう言えばロビン・フッドとかとも混同されることが多いようですが、
ロビンがロングボウなんでしたよね…、彼は英国ですし……σ(・・;))

これにつられて少し前にクロスボウの写真に"アーチェリー"と言い切る
キャプション(説明文) をつけている雑誌を見かけたことを思い出したり
しましたが、それについては置いておきましょう…。f(^_^;)



さてさて、やっと本題です。(←前置き長いよ(=_=;;;;;))
《「弩」も英訳すれば「crossbow」なんですが、おおまかな東西の区別
 という意味で捉えてもらえればと思います》

「クロスボウ」と「弩」は、全体的な"見てくれ"(見た目) はそう大きく
異なるものではありません。
基本的に弓床(弩床とも) に対して直角に交差するように弓が取り付けられて
おり、弓の弦を引き、保持部にかけてから矢を置きそして狙いを定め発射
する、これはどちらも変わるものではありません。

ですが、両者には大きな違いがある部分があります。
それが引き金に関わる部分でして、まず外見の違いから言えば、

・クロスボウは主にレバーを握り込むようなスタイルであること、
・そして弩はより銃の引き金に近いスタイルであること

……と言えます。
(↑近いと言っても、あくまでクロスボウと比較して…という意味であって、
 現行の銃やその他のものと酷似しているという意味ではありません)

そして"引き金"全体を構成する機構も全く違う構造をしています。
いくつかの部品が組み合わせられ、作用しあって動作すること、それ自体は
どちらも変わりはありません。
ですが、部品の形や全体の構成は両者で全く異なっています。

具体的には………本来はこれは写真等々を見た方が分かりやすいの
ですが……f(=へ=;) 、とりあえずまでに書いてみるとすれば(汗)、

・クロスボウはより簡素な作りであること、
・弩はより複雑かつ機械的であること、

…と言えるのではないかと思います。(_ _;)

弩の引き金部分("弩機")については、部分部分で様々な名称がつけられて
いるので、検索などはしやすいのではないかと思います。
一応、その名称をあげておきます。

・望山 (ぼうざん、照準部分)
・牙 (が、弦受け部分(弦をかける所))
・懸刀 (けんとう、引き金部分)
・鍵 (けん、牙と懸刀とを留める部品)
・郭 (かく、鍵以外の上記三つを包む部品)

中国ではこの弩機も時代を追って進化(変化) していたようで、「郭」は
漢時代のものには見られるそうですが、秦時代のものにはないものも
あるようです。
(郭があるものは、郭の上から鍵で留めつけられている(た) ようですが…)
(ちなみに日本(宮城県) での弩機の出土例では、少なくとも画像を見た限り
ではどうやら郭におさまっているようですが………個人的には確証は
ありません(_ _;))



……何だか色々と話題を詰め込んでみたら、必要以上に長くなってしまい
ました……(_ _;;;;;)
今回も、懲りずに最後まで読んで下さった方に感謝を。(;人;)
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青龍弩↑
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非公開
自己紹介:
「めんどくさい」とか何とか色々言いながら、気がつけば
『自由研究』とも長い付き合いに。
…何だかんだで一つのことに
のめり込むタイプのようです
f(^_^;)
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